低用量ピルとは?

低用量ピルって?

低用量ピル(OC)は女性にとって「高確率な避妊」「生理不順の正常化」「生理痛の緩和」など、様々な嬉しい効果をもたらしてくれます。

海外では、かなりポピュラーな低用量ピル(OC)ですが、日本では昔に比べてだいぶ正しい知識が浸透し利用する人も増えてきているものの、まだまだ副作用や効果・用途に関して誤解されている人も多いのが現状です。女性にとってこれほど万能で良い事尽くめな画期的なものは他にないのでは?というものが「低用量ピル(OC)」です。

目次

低用量ピル(OC)とは

低用量ピルには、女性の卵胞からつくられる卵胞ホルモン(エストロゲン)黄体ホルモン(プロゲストロン)が含まれています。これらのホルモンを微量に毎日一回飲むことによって妊娠を防いだり、生理に伴う様々なトラブルを解消することができます。「OC:oral contraceptives」や「経口避妊薬」とも呼ばれ、全世界で1億人以上の女性に利用されている、薬としては最も多く飲まれている薬です。

1930年代の半ばに、アメリカのルッセル・マーカーがノースキャロライナで採取した山芋(ヤム)に生理痛を和らげる物質(植物性ステロイド)が含まれていることを発見した事が低用量ピルが出来たきっかけと言われていて、アメリカの食品医薬品局(FDA)が1960年に世界で初めてピルを承認しました。日本ではそれから遅れること40年の1999年9月に承認されました。

海外の人々

海外と日本の低用量ピル(OC)に対する認識の違い

低用量ピルは、「フランスで60%」・「ドイツ59%」・「オランダ49%」・「ヨーロッパ全体で30% 」・「北米16%」の女性が服用していて、日本では3%以下と言われています。

日本は世界2位の先進国でありながら、ピルに関しては世界ー遅れている国なのです。

世界では女性がピルを飲んでいても当たり前のことで、それを聞いて驚く人はいませんが、日本でピルを飲んでいるというと、今でこそ変わって来たものの「エッチが好き」なんていう印象を持たれてしまったりするのです。日本ではまだまだピルの服用に偏見が多く、エイズが騒がれた90年には、「ピルの普及で、コンドームの使用率が下がり、エイズウイルス感染が広がる」なんて反対意見もありました。またピルを飲むと太る・ニキビが増える・ガンになる等といった誤解も多く、そんな間違った認識により、日本での低用量ピルの普及率が低いのです。また、海外と日本では、それほどまでに低用量ピルに対する理解と認識に差があるのです!

この事に関して日本人男性にいたっては知識の無さはもっと深刻で、「ピルを飲む=中出しできる」ぐらいの知識しかありません。

SEXにおいて海外では、ピルを飲んでいても、コンドームをつける事が常識になっています。「ピルで避妊」をし、「コンドームで性病予防」を目的とするため、コンドームをつけることはひとつのマナーとされているのです。しかし、日本人の男性はコンドームを付けるのを嫌がる人がおり、もし相手に性病を移したり、妊娠をさせてしまったらどうするのか?という事をきちんと考えていない、自分の快楽優先の男性も多いのです。

また、避妊においても日本と海外では大きく違い、日本ではコンドームによる避妊が40.7%と、一番選ばれています。実は日本は世界でも香港に次いで 断トツにコンドームに偏っている、世界ではちょっと珍しい国なのです。

海外のそれぞれの主な避妊法

フランス、イギリス、スウェーデン、イタリア、オランダ、アメリカなどの欧米諸国では女性によるピルの服用が一般的で、特にフランスではピルでの避妊が43.8%であるのに比べ、コンドームは4.7%しか使われておらず、ピルによる避妊が圧倒的に多いのが特徴ですが、隣国である中国ではピルやコンドームよりも女性の避妊手術が33.1%、IUD(避妊リング:子宮内に器具を装着し受精卵の着床を防ぐ)の使用が39.6%と多くなっており、韓国ではそれに加えて、男性の不妊手術も15.7%と広く行われておりピルの使用は非常に少なくなっています。

ブラジル、インド、ウズベキスタン、ドミニカ共和国などでも女性の避妊手術やIUDが多く、 南アフリカやニカラグア、インドネシアなどでは皮下インプラント式避妊法(腕の内側などにホルモン剤の入った細いプラスチック容器を埋め込む)が多く普及しています。

妊娠・出産が女性だけに与えられた恵みである一方、性交渉においてリスクを負うのも女性です。イギリスでは無料でピルが手に入り、年ごろになると誰もがピルの服用を考える生活習慣が根付いています。

ピル

低用量ピル(OC)の種類

低用量ピルには、「一相性」「二相性」「三相性」という3つの種類があります。これらは、ピルに含まれているホルモンの配合量の違いで分類されています。

一相性というのは、1箱全部のピルのホルモン量がすべて同じなのでどれを飲んでも構いません。二相性と三相性は、ホルモンの含有量を段階的に変化させているのが特徴で、二相性は2種類の含有量のピルを前半と後半に分けて服用し、三相性は3種類の含有量のピルを3段階に分けて服用します。二相性と三相性は飲むべきピルと順番が決められているという手間はありますが、自然なホルモンバランスに近づけているので不正出血などが起こりにくくなります

また、黄体ホルモン(プロゲストロン)の種類で第1~第3世代ピルに分類されます。第一世代と呼ばれるのは「ノルエチルステロン」第二世代と呼ばれるのは「レボノルゲストレル」第三世代と呼ばれるのは「デソゲストレル」からなります。

第一世代のピルは、黄体ホルモン量が多めになっていますが、アンドロゲン(男性ホルモン)作用が少ないことから、穏やかなピルとして強い人気がありピル発祥の国アメリカでは、この第一世代ピルが一般的となっています。

第二世代ピルは、黄体ホルモンの作用の強さに着目し、黄体ホルモンの総量が抑えられています。自然なホルモン分泌に近いようにホルモン配合量がとてもよく工夫された3相性のものが多く、黄体ホルモンのデメリットを抑えメリットが生かされています。しかし、これがかえって不快感となる方やアンドロゲン作用に敏感な方もいるので、そうした方にはあまり相性の合わないピルとなります。

第3世代ピルは、第一世代ピルと第二世代ピルの欠点が上手く改善されています。

さらに低用量ピルには、21錠と28錠の2つの種類があります。28錠のものには7錠のホルモン剤が一切含まれていない「プラセボ」、「ダミーピル」、「シュガーピル」などと呼ばれる偽薬が含まれています。偽薬は休薬期間後の飲み忘れを防ぐために考えられたもので、初めてピルを利用するといった場合にとても扱いやすいです。

詳しくは「ピルの種類とそれぞれの特徴」をご覧ください。

低用量ピル(OC)の効果

低用量ピルには、コンドームよりも高い避妊効果があります。正しく服用すれば、ほぼ100%確実に避妊できます。また、避妊以外にも生理不順や生理前における心身の不快症状である月経前症候群(PMS)やひどい生理痛などの症状をやわらげ子宮内膜症の改善子宮にできるガンのリスクを減らす作用もあります。ニキビや多毛症の改善にも効果がありますよ。

低用量ピルは飲み始めて8日目以降から確実な避妊効果が期待できます。その後も正しく服用していれば、2シート目以降は第1日目から避妊効果があります。

低用量ピルは、生理を遅らせたり、早めたりする事ができます。その為、旅行に行きたい時など生理が来るのを避けたい場合に生理をコントロールする事ができます。実際に、そうした目的においてその時だけ一時的に低用量ピルを利用するといった女性もいます。

低用量ピルの避妊効果に関して、詳しくは「【肌荒れ・イライラ解消】避妊効果99%だけじゃない!女性に嬉しいピルのメリット」・「月経困難症と低用量ピル」をご覧ください。

低用量ピル(OC)の副作用

低用量ピルを飲み始めたときにピルのホルモンに体が慣れるまでに、マイナートラブルと言うものが出る人がいます。軽度の吐き気乳房の張り頭痛やだるさといったいわゆる軽い「つわり」のような症状不正出血などが起こることがありますが、大体2~3ヶ月で自然に治りますので、心配する必要はありません。

重度の副作用として「血栓症」がよく出てきますが、10万人のうち交通事故で亡くなる人が8人、ピルを服用していて亡くなる人が1人ですので、全く心配しなくてもいい程度の頻度です。

しかし、人によって体質等が異なる為副作用の程度もそれによって個人差があります。中には全く何にも副作用を感じない人もいれば、生活に支障をきたす程の症状が出る人もいますが、低用量ピルにも今では種類が豊富ですので、かかりつけの医師と相談しながら自分に合ったものを利用するのが良いです。

詳しくは「あなたは知っていますか?低用量ピルの副作用」・「低用量ピルを飲むと太るは本当なの?」をご覧ください。

ピル飲み方

低用量ピル(OC)の飲み方

低用量ピルの飲み方はなるべく同じ時間で1日に1錠を、生理開始時から飲み始めるのが基本です。低用量ピルを初めて利用する場合は服用開始から8日目以降で避妊効果が現れ、翌月以降も服用を継続すれば常に避妊効果を得られるようになります。これは「Day1スタート」と呼ばれています。

また、他にも「サンデースタート」と言って、生理が開始して最初の日曜日から始める方法は、7日間の休薬中に起きる生理(消退出血)が平日になり日曜日と重なりませんので週末の計画などが立てやすいです。飲み始めて、1週間は避妊効果がありませんので、その間コンドームなど別の避妊方法をする必要があります

低用量ピル(OC)は生理を早めたり遅らせたりもできます

旅行に行きたい時など生理が来るのを避けたい時に生理をコントロールする場合、生理を早めたい場合には、排卵後にピルを服用し始めて計画している旅行の5日ぐらい前にピルの服用をやめると、その間に生理がやってきます。

生理を遅くしたい場合には、生理予定日の5日ぐらい前からピル(中容量ピル)を服用する事で、旅行中もピルを使用していればピルの服用をやめた時点で生理が来るようになります。

ピルを使用して生理を早める場合も遅くする場合も、どちらも避妊効果は全くありませんのでそこは注意して下さい。

詳しくは「低用量ピルの正しい飲み方~大事な3つのこと~」・「安心して始められる初めてのピルガイド」・「生理遅らせたい!!そんな時は低用量ピルで解決☆」をご覧ください。

飲み忘れてしまったら?

避妊の効果を維持するには継続的に飲むことが大切ですが、時に飲み忘れてしまう事もあるでしょう。

「その日の分を飲み忘れてしまったら」
24時間以内であれば飲み忘れに気づいたタイミングですぐに1錠を飲めば問題ありません。
「昨日の分を飲み忘れたことに気付いたら(つまりちょうど24時間遅れた場合)」
忘れた分と今日の分の2錠一緒に飲みます。
「それ以上時間が経っている場合」
通常一端そこで服用を中止し、次の月経が始まったら新しいシートでスタートすることになります。

2日以上の飲み忘れ(24時間以上飲み忘れた)場合は、服用目的=必要とする効果・飲み忘れた錠剤が何番目かにより、服用中止か続けて飲むべきかが変わってきます。場合によっては次の生理を待つ間に妊娠のリスクが生じたり、生理周期を整えたいのにサイクルがずれてしまうなど、個別に対応を変えた方がよいケースもあります。

服用目的が治療優先だったり、生理周期をキープしたい場合でしたら時間が過ぎても2錠一緒に飲んでしまい、次の定時もそのまま続けて行きましょう。翌日の定時が近かった場合には、最初に飲み忘れた分は飲まずに、定時の分とその前日の分だけ飲めば大丈夫です。継続することが優先であって、量を多く飲めば良いということはありません。

低用量ピルの費用

低用量ピル(OC)の費用

低用量ピルは日本では一般的には医師の処方箋がないと買う事ができません。また、治療以外の目的で使用するピルは保険が効きませんので自由診療となります。そのため、病院やクリニックによっても値段が多少変わってきます。

一般的な低用量のピルの値段は1シート2,000~3,000円程度。最初に処方してもらうときは初診料や診察料がかかりますが、その後は薬代だけになるので継続的に利用する負担も薬代だけで済みます。

低用量ピル(OC)はどこで手に入る?

上記でも説明しましたが、日本において低用量ピルは医師の処方箋なしに薬局等で買うことはできません。その為ピルを取り扱っている病院やクリニックに行く必要があります

しかし日本では、現在個人で使用するものに限り薬を一定量まで「個人輸入(外国から購入)」しても良いとされています。この個人輸入を利用すると、本来、医師や製薬会社の利益となる費用を削減できる為、病院やクリニックよりも安く購入することが出来ます

個人輸入を代行してくれる業者はたくさんありますので、ネットでそちらに注文すれば1週間から10日程で手元に届きます

詳しくは「めんどうな検査や高額な診察料は不要!ピルを安く通販する方法」・「避妊薬は市販で買える?避妊薬を手に入れる方法」をご覧ください。

まとめ

今、初体験の低年齢化とそれに伴う中絶が大きな問題となっています。なんと小学生でもいるというから驚きです!!こういった流れに対し、きちんとした低用量ピルや避妊等の教育や理解・認識を特に若い世代の人に身に付けてもらう必要があり、また、アメリカやフランス、イギリスのように日本においても低用量ピルの普及を高めていってほしいと思います。

また、現在低用量ピル(OC)の使用を検討中の女性がこれを読んで服用に踏み出せるきっかけとなれたらと思います。少しでも多くの女性に正しい知識を知ってもらい快適に、そして悲しい中絶で尊い命が奪われてしまう事のないよう低用量ピル(OC)を役立てて頂きたいと思います。

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